東部ニューギニア
強姦殺害・人肉食事件

―朝日新聞、週刊朝日が報じた残虐―
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1 「週刊朝日」の報道


・ 強姦殺害5000人などケタ違い
 1997年10月17日発行の「週刊朝日」は「スクープルポ」と銘打って、右ページに「ニューギニアで旧日本兵が行った残虐」、左ページに「母は、この飯ごうでゆでられて・・」と特大の見出しをつけ、日本兵が現地民を殺害のうえ、食したとするいわば「究極の残虐」をデカデカと報じました。


 それも1人や2人ではありません。「1000人」「2000人」というケタはずれの人数なのです。
 事実なら、近代史上、前例のないような「日本軍の悪行」に違いありません。
 東京、大阪など大都市の電車内には、これらの見出しを並べた中吊り広告がぶらさがり、通勤客の目を引きました。

 そして次の瞬間、乗客は目をそむけ、思ったことでしょう。「 同じ日本人として見るに堪えない」と。
 写真はといえば、茹でるのに使ったという飯ごう、「数えきれない日本兵と性交渉をさせられた」とうつむく女性とその夫、「母親が日本兵にレイプされ、食べられた現場を見た」という男。

 当時、20代だったという男性は、
 〈その日の午後、長兄は日本兵に命じられてサゴヤシを取りに行きました。
 翌朝になっても戻らないので、日本兵が兵舎にしていた教会に様子を見にいくと、日本兵はみんな寝ていました。
 台所でナベが火に掛けてあったので、フタを開けてみると人肉で、兄が食べられたとすぐにわかりました。
肉がこそぎ落とされた兄の骨を集めて持ち帰り、埋葬しました。〉

 と証言し、70代の男は、

〈日本兵にブタを持ってこなければ母親を殺すと
脅かされたので、ブタを工面して持っていくと、
日本兵は母親をレイプし、殺しました。
それも胸だけをカットして、ゆでて食べるという方法です。
母は出血多量で死ぬまで、そこに放置されていました。〉


 と200人の現地人の集まりで話すといった具合。

・ 人肉食1800人、慰安婦1万人余
 「日本軍による被害者別登録数」(下写真、顔はラク氏)によれば、


 殺  害    3,497
強姦のち殺害   5,164
性奴隷/慰安婦 12,718
人肉食の犠牲   1,817
化学兵器の死傷  1,867
    ・ ・ ・ ・
 合  計  64,812人


 といった凄まじさ。
 これらが「真っ赤なウソ」だったら、朝日新聞社の責任はどうなると思いますか。


・ 舞台となった東部ニューギニア
 東部ニューギニアは日本軍と米、豪軍との間で激しい戦場になったところで、現在はパプア・ニューギニアとして独立国になっています。
 補給路を絶たれた日本軍は「喰うに食なく、撃つに弾ない地獄の戦場」を余儀なくされ、連合軍の圧倒的物量の前に敗走がつづきました。

 3年におよんだ戦いで、日本軍は実に16万人の将兵を失います。生存率はわずか6〜7%程度でした。死者の多くが飢えと病いということからも、日本将兵(陸、海軍)の苦難のほどがうかがえます。ですが、最悪の条件のもと、今日ではとても信じられない粘り強さと勇敢さを日本軍は発揮しました。
 調査の終了後、陸・海軍合同の戦友会から声がかかり、会場となった靖国神社に出向いたことがあります。高齢をおして集まった兵(つわもの)は声高に話すこともなく、静かな会合だったことが印象に残っています。

2 朝日新聞の報道


 「週刊朝日」だけではありません。朝日新聞も追いかけるように全国版で2度、地方版で1度、大きく報じたのです。

・ 根拠ナシ、目的のみ肥大
 現地で被害者数を調べ、1998年7月、日本政府に補償を求めて来日したラク一行を、「 旧日本軍被害の補償求め来日」と見出しをつけた報道です。

〈少なくとも7,748人が殺され、
1万6,161人の女性が慰安婦とされた。
さらに2,388人が人肉食の被害にあったという。〉


 ラク一行の帰国のさいも忘れません。
 今度は、社会面のド真ん中に5段分のスペースを使用した4段の囲み記事で、

〈南太平洋の声 届かず
戦後補償求め3ヵ国から来日
外務省に「生き証人信じて」〉


とした見出しのもと、以下のように報じました(下写真、8月4日付け)。

・ まともな新聞のつもりか
 写真だけでは分かりにくいかも知れませんが、記事は紙面の中央にドンと居座り、いやでも目に入ります。


 そして、次のように平然と書きます。

〈際立ったのが、
パプアニューギニアで進んでいる被害調査の最新データだった。
犠牲者と生存者、遺族合わせて被害者が約9万1千人にのぼり、
人肉食の被害が2,300余人、強姦殺人約6,500人
・・として驚くべき数字を次々と提示して、
政府側に補償を迫った。〉


 要は、日本軍をたたくためなら何でもいいのです。日本軍たたきは朝日の社内世論であり、出世の糸口になるという了解があったがために、こんな記事も載るのでしょう。そして、ブレーキのないクルマのように暴走しても、体を張ってとがめるエライ人もなし、ということだろうと思います。

 某国会議員の仲介で行われた一行と外務省、内閣外政審議室、アジア女性基金との会合は、反応がいま一つだったといいます。
 しかし、記事のトーンは明らかに補償を認めない政府が悪いと言わんばかりです。引率役の高木 健一弁護士 の「人肉食など日本軍が記録するはずがないじゃないか」という発言も書いています。なお、高木弁護士は慰安婦問題などでお馴染みのご仁です。

3 例によって裏づけ取材なし、抗議は黙殺


 案の定というか、またまたというか、週刊朝日のレポーター(女性)も朝日新聞の記者も裏づけ調査をまったくしていません。
 そればかりか、"加害者"とされた当事者から、事実無根とするたび重なる抗議にも、誰一人として出向いて話を聞こうとはしませんでした。
  逆に、加害を肯定する話であったならば、勢いこんで取材にでかけては記事にしたことでしょう。そして、「してやったり」とほくそ笑んだことでしょう。ここまで朝日新聞社は上から下まで「日本軍叩き」に凝り固まっているのです。


 「事実無根」という抗議に対して、調査し、報道が正しかったかどうか検証する、その結果、間違いならば、相応のスペースをとって、事実の経過を記事にすることは朝日新聞社は絶対にやりません。ほかのほとんどの報道機関も似たりよったりなのも事実でしょうが。つまり、日本の報道機関なんて、この程度のものと見極めをつけることが大切と思います。

(1) 強姦殺害、起こるはずがない
 孤軍奮闘、粘り強く抗議した大木 良次氏(左写真)に出会ったのは、1998年9月のことです。
 難しい手術を迎える前日とのことでした。大木氏は船舶工兵5連隊の大尉として、現地の状況を肌で知っている一人です。有名な伊藤正徳の『連合艦隊の最後』のなかで、体を張った戦友の救助ぶりが紹介されています。

 週刊朝日への抗議が一向にラチがあかないと見て、社長に直談判するために朝日新聞社へ乗りこむなど、一本気質の性格が依然、残っていたようです。惜しくも亡くなられましたが、ここにお名前を記して勇気を称えたいと思います。

 次の文は『戦場パプアニューギニア』(奥村正二著、中央文庫1993)からの引用です。
 〈兵隊とパプア女性との間に性的接触は全くなかったようだ。これに類する話を聞いたことがない。 当時のパプア女性は例外なく熱帯性皮膚病に侵されていた。そのうえ蚊除けのため特異な臭いの植物油を体に塗っていた。 これらが、兵隊除けにも作用したのだろう。〉

 筆者の奥村は1912(大正2)年生まれ、技術史が専門で軍隊経験はないようですが、現地を歩いたうえでの著作です。
 私も陸軍、海軍合わせて50人以上から話を聞きましたが、まったく同じ指摘がありました。「強姦など考えられない」 というのです。ここにいくつか紹介しますが、当時の現地の女性に関する観察は省略し、結論部分を記すことにします。

 「・・皮膚病などで不潔であり、そんな気を起こす日本兵が一人としていたとは思えない」(梶塚 喜久雄・第41師団大尉 )

 「まして動物性蛋白質欠如による栄養失調の体で。ニューギニア戦の実態を知らないこと甚だしい」と書くのは、渡辺 哲夫・海軍軍医大尉でした。
 「荒唐無稽なのは常識で考えてもわかるではないか。第一、強姦が事実なら、混血の遺児がたくさん出たはずです。しかし、ニューギニアに遺児は一人もいません」と話すのは、第18軍の少佐参謀・堀江 正夫。

 もう証明はいいでしょう。これで分からなければ、何を言ってもムダでしょうから。
 なのに、「強姦ののち殺害 5,164人」というのです。慰安婦についても同様です。

(2) 慰安婦は一人もいなかった
 回答者全員が東部ニューギニアに、日本人を含め「慰安婦」は1人もいなかったし、慰安所など1ヵ所として存在しなかったと答えています。
 「ニューギニアに慰安婦など居りません」 と花輪 久男・陸軍22飛行場大隊曹長 は断言し、「根も葉もないことを書き立てる」と痛烈な批判を寄せてきました。

 そうです。「慰安婦」など1人もいなかったのです。1人もいない以上、「性 奴 隷」もなにもあったものではありません。
 むしろ問題なのは、いなかったはずの「慰安婦」がこれだけ出てきたという事実です。何者かの入れ知恵がなくてできることではありません。むろん日本人が仕かけたのでしょう。当然、すぐに飛びつくメディアを当てにしたはずです。そして、目論見どおり、朝日新聞社が踊りはじめたということでしょう。
 このうえ、7,700余人の殺害など、どう信じればいいのでしょう。化学兵器など現地にきていません。日本兵同士の人肉食事件(2桁)はたしかに起こりました。これは日本軍で裁いております。

(3) 産経報道を知らないはずがない


 上写真のように、産経新聞(1998年12月25日付け)は「報道は全くの虚構」の見出しで、私の調査結果が月刊誌「正論」に載ることを紹介しています。
 もちろん、朝日新聞、週刊朝日を明記したうえでの報道でした。

 しかし、今日にいたるも
朝日新聞社は頬かぶりを決め込み、
ウンともスンとも言いません。


 日本将兵にこれだけの濡れ衣を着せ、日本人の名誉を貶めたのです。紙上で謝罪のうえ、「朝日新聞」および「週刊朝日」編集長の職を解くくらいは当然の処置だと私は思うのです。
 何かといえば、朝日をはじめ報道機関は、「社長( 総理、大臣、・・)、責任をどう取るつもりなのか」などと小賢しくも詰問しては謝罪させ、辞任に追い込むくせに。


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